わりと人里近くにある林で、人の手によって伐採や下草刈り、落葉落枝の収集などが頻繁に行われ、昆虫達の格好の生息場所になっている。
またクヌギ林に代表される雑木林では、秋から冬にかけて、木々の落葉により雑木林全体の見通しが良くなり、普段なかなか見られなかったシジュウカラやエナガ、コゲラなどの留鳥が群れで移動しエサを探している姿を見ることができる。
イカル、カシラダカ、シメなども見ることができる。 いわゆる里山といわれる集落でよく見られる林のこと。
学名:Rhacophorus arboreus
分類:両生綱無尾目 アオガエル科 アオガエル属
日本の固有種のカエルで、主に森に生息している。
体長は雄が4~7cmくらいで雌が6~8cmほどで、メスの方が大きいのも特徴である。手の指先には大きな吸盤があり樹上生活に適応している。
よく比較されるカエルにニホンアマガエルがあるが、ニホンアマガエルは目から耳にかけて黒い帯模様があるがこのモリアオガエルにはそれがない。
また大きさがモリアオガエルのほうがはるかに大きくなる。
他のカエルと決定的に違う点は産卵である。通常両生類であるカエルは水中に産卵するがモリアオガエルは水面に突き出た樹上に泡で包まれた卵を産み泡の中で孵化したオタマジャクシはその下の水面に落ちてそこで成長する。
学名:T.dichotoma septentrionalis
分類:コウチュウ目 コガネムシ科 カブトムシ亜科 真性カブトムシ族
オスの頭部には大きな角があり、エサである木の樹液などの奪い合いや、メスの奪い合いの際にこの角を使って戦う。
出現時期は主に6~8月頃で体長はオス30~54mm(角を除く)、メス30~52mmほどの大きさです。
食性はクヌギやナラの木などの樹液を餌にし、基本的に夜行性で、昼間は樹木の根元の腐植土や枯葉の下などで休み、夕暮れと共に起きだして餌場まで飛んでくる。そして夜があけるとまた地面にもぐりこみま眠る。今も昔も子供たちのヒーローです。
学名:Prosopocoilus inclinatus
分類:コウチュウ目 クワガタムシ科 ノコギリクワガタ属
大きな鋭い大あごにはノコギリのようにギザギザがたくさん並んでいます。いかにもクワガタムシの王様って風格ですが、あごの小さいものもいます。
これは幼虫時のエサの量などにより、あごの形が決まるといわれています。
体色は真っ黒で「つるッ」てしています。生息域は比較的に低い標高の山や雑木林などに数多くみられる。
食性は食性はクヌギ、コナラ、ミズナラ、ヤナギ、オニグルミなどの樹液を食べています。カブトムシと同様子ども達のヒーローです。
学名:Lucanus maculifemoratus
分類:甲虫目 クワガタムシ科
ノコギリクワガタと同様に、なじみ深いクワガタムシではないでしょうか。
後頭部の形に特徴があり、ノコギリクワガタにはない突起(耳状突起)があります。この突起がまたカッコいいんですね。
身体はノコギリクワガタのように、つるっとしておらず、細かい毛が生えています。この細かい毛は、保護色や体温維持のためだと考えられています。また、ほとんどのクワガタが夜行性なのに対して、ミヤマクワガタは昼間でも活動しているため、見つけやすいクワガタです。
ちなみにミヤマクワガタのミヤマとは「深山」という意味で、言葉どうり深い山に住むクワガタという意味です。食性はクヌギ、コナラ、ミズナラ、ヤナギ、オニグルミなどの樹液を食べています。
参考:湯沢町の昆虫と自然\
学名:Batocera lineolata
分類:コウチュウ目 カミキリムシ科
日本最大のカミキリムシで、体長は5cmほどになります。
他のカミキリムシとは違い、羽根には光沢がなく、灰褐色のベースに黄色や白の斑紋や線状の模様がたくさんあります。
生息域は主に雑木林などで、クヌギ、ナラなど、ブナ科の木に集まります。昼間は木の梢(こずえ)や木の茂みなどに隠れていて、夜になると生木や若木の小枝をかじって食べます。
夏によく見る虫で、食性は植物の花や花粉、葉や茎、木の皮、樹液などを食べます。
顎の力が強いので口に似は指を近づけないようにしましょう。また、手でつかむと、「ギーギー」と鳴きます。
学名:Graptopsaltria nigrofuscata
分類:カメムシ目 ヨコバイ亜目 セミ科
7月~9月に見られるセミで、体長は56~60mm。
体は黒褐色で不透明の褐色の羽をしています。同種のクマゼミに比べると少し小さい。
人里から山地まで幅広く生息し、街中でも姿を見ることができる。
鳴き声は「ジー、ジジジジ」。
学名:Phasmatodea
分類:ナナフシ目
木の枝に擬態して敵の目をあざむいて身を守る虫です。じっとしていると、どこにナナフシがいるのかわからないほど。
食性は草食性です。あまりにも木の枝ににているため、なかなか見つけられません。
学名:Sasakia charonda
分類:チョウ目 タテハチョウ科
全長50~55mmほどの蝶で、里山などでよく見かけるチョウです。オスの羽根の表面には光沢のある青紫色。
メスの羽根は茶色をしています。
北海道から九州まで日本各地に広く分布していて、大きな雑木林などを好んで生息しています。成虫は年に1回だけ、6~8月頃にふ化して飛びまわります。
日本の国蝶にも指定されています。食性はクヌギ、コナラの樹液などを食べています。カブトムシやクワガタムシなどと一緒に樹液を食べています。(他の蝶のように花の蜜は吸わない。)
←
メス
学名:Rhacophorus schlegelii
分類:両生綱無尾目 アオガエル科
アマガエルによく似ていますが、アマガエルの顔にある黒い過眼線がなく、わりとスッキリした顔をしています。
名前のシュレーゲルアオガエルは、海外から入ってきたカエルだと思われがちですが、日本の固有種です。
ちなみにシュレーゲルとは、ドイツの鳥類学者、動物学者のヘルマン・シュレーゲル(1804年~1884年)からきています。
生息域は本州、四国、九州とその周囲の島に広く分布していて、田んぼや森林等に生息しています。体長はオスは3cm~4cm程度、メスは4cm~5cm程でメスのほうが一回り大きい。
背中の色は鮮やかな黄緑色で。モリアオガエルに見られる、斑点模様が無く、腹の部分は白い。また背中の黄緑色は褐色に変えることもできる。(保護色)食性は昆虫類や節足動物などを食べています。鳴き声は「コロロ、コロロ」。
卵は水辺の岸に産み、泡状の固まりの中に300個ほど卵が入っていて、泡の中でふ化したオタマジャクシは雨などで、水の中へ流されていきます。そこで水中生活を始めます。
留鳥(りゅうちょう)
年間を通して同じ場所に生息する鳥のこと。
季節による移動をしない鳥。つまり定住型の鳥です。(エナガ、ウグイス、ヤマガラ、シジュカラ、カワヒラ、ホオジロ、オナガ、イカルなど)
夏鳥(なつどり)
夏になると、外国から渡ってきて、日本で夏を過ごす鳥たちのことです。その際に繁殖も日本で行います。(ツバメ、オオルリ、アマサギ、クロツグミ、キビタキ、サシバ、ハチクマなど)
冬鳥(ふゆどり)
日本で冬を過ごす鳥のこと。(ツグミ、ジョウビタキ、ユリカモメ、オオハクチョウ、マナヅル、オオワシなど) 旅鳥(たびどり) 日本で休憩して、旅だって行く鳥のことです。繁殖や越冬は他の国で行います。(シギ、チドリなど)
学名:Tarsiger cyanurus
分類:スズメ目 ツグミ科
森林に生息する小型の鳥で、体長は14cmほど、雄の背中の羽毛は青くヒナやメスの背面の羽毛は褐色です。
おなかの羽毛は白とオレンジ色。小型の鳥によく見られる「群」は作らず、単独で生活します。春から秋にかけて山地や北上して生活し、冬がくると平野へ下りてきたり、南下して越冬します。食性は雑食で昆虫類や節足動物、木の実などを食べます。1回の産卵で3~5個の卵を産み、卵は2週間くらいでふ化します。
よく他の小鳥で、雄と雌が交互に卵を抱いている姿をよく見ますが、ルリビタキは雌のみが、ヒナがかえるまで卵を抱いて暖めます。
←メス
学名:Aegithalos caudatus
分類:スズメ目 エナガ科
体長は14㎝ほどの小型の鳥。くちばしと首が短く、尾羽は長い。
丸くずんぐりした身体は白く、目の上のあたりから背中に伸びた黒い線が特徴です。生息域は繁殖期以外は、主に林に小さな群れで生息していますが、繁殖期になるとつがいで縄張りを持ちます。
木がたくさん植えられている公園などでも見かけることができます。またシジュウカラやメジロ、コゲラなどの種類が違う鳥と群れを作っていることもあります。食性は小さな昆虫やクモ、木の実などを食べます。
学名:Parus minor
分類:スズメ目 シジュウカラ科 シジュウカラ属
身体の色が白と黒が特徴的な、体長は15cmほどの小型の鳥で、街中で見るスズメとほぼ同じくらいの大きさです。
首からおなかのあたりまで、黒い線が伸びていて、まるで黒いネクタイをしている様な模様があります。生息域は低地から山地にかけて広く分布していて、市街地などの樹木の多い公園などでも見られます。
繁殖期はつがいで縄張を作りますが、繁殖期以外は。群れで生活しています。他のカラの仲間やメジロやコゲラなどの種類が違う鳥と群れを作っていることもあります。食性は虫や木の実などを食べます。鳴き声は「ツー、ツー」「ツピッピッピッ」と鳴く。
学名:Parus varius
分類:スズメ目 シジュウカラ科 シジュウカラ属
頭と喉が黒く、翼と尾羽は青味がかった灰色で、背中とお中の羽毛はオレンジ色のカラフルでかわいい小鳥です。
体長は14cmほどです。スズメより少し小さいです。生息域は平野から山地までの広葉樹林などに生息していて、繁殖期にはつがいで縄張りを作ります。
4~7月頃に産卵し5~7個の卵を産みます。卵は2週間くらいでふ化します。よく他の小鳥で、雄と雌が交互に卵を抱いている姿をよく見ますが、ヤマガラは雌のみが、ヒナがかえるまで卵を抱いて暖めます。食性は雑食性で昆虫類、節足動物、木の実等を食ます。
学名:Pyrrhula pyrrhula
分類:スズメ目 アトリ科
全長は16cmほどのちょっと太っちょの鳥です。スズメよりやや大きく、頭と尾、翼の先は黒く、背中の部分は灰色がかった青色をしています。
嘴(くちばし)は太く短くて黒い。雄の頬と喉はピンク色をしていますが、雌にはこのピンク色はありません。生息域は山地の樹林に住み、木の枝に巣を作ります。食性は雑食性で木の実、植物の芽、花やつぼみ、昆虫などを食べます。
鳴き声は「フィー、フィー」と鳴きます。
学名:Eophona personata
分類:スズメ目 アトリ科
全長は約23cm程のスズメ目アトリ科の鳥で、ムクドリ位の大きさです。頭と翼、尾羽根が黒く、翼には青と白の斑点があり、頭の羽の一部だけが紺色になっています。それ以外の部分は薄いグレーで、黄色い太い嘴(くちばし)も大きな特徴です。
非常に警戒心の強い鳥ですので、姿を見るのは稀です。
日本では北海道~九州までの山林に広く生息していて、冬になると暖かい場所を求めて、南に移動していきます。食性は木の実や種、豆、虫などを食べます。鳴き声は「キョッ、キョッ、キョッ」
学名:Coccothraustes coccothraustes
分類:スズメ目 アトリ科
全長18cm程のスズメ目アトリ科の鳥で、スズメより大きい。
北海道で繁殖して冬になると、本州の南の方にやってきます。
生息域は低地から山地の落葉広葉樹林や雑木林に生息し、たまに市街地の公園などでも見ることができます。
雄は頭と背中が茶色であとの部分は全体的に灰色ががった色しています。目から嘴(くちばし)の回りは黒く食性はムクノキ、エノキ、カエデの木などの種子を食べていますが、種子の果肉の部分は食べずに、嘴(くちばし)で硬い種子の殻を割って中身を食べます。
学名:Emberiza rustica
分類:スズメ目 ホオジロ科
群れで行動します。冬に良く見かける鳥で、全長約15cmほどのスズメくらいの大きさの鳥です。
体全体が茶褐色で、目の上の部分と喉の部分に白いラインがあります。頭には短い冠羽がある。群れで行動することが多く、雑木林などに住んでいます。
冬鳥として渡来し、雪の少ない暖かい所で越冬します。
木の多い所や田んぼ、河原などでも、よく群れを見ることができます。食性は地上を歩きながら、草の実、昆虫などを食べます。鳴き声は「チィッ、チィッ」。
学名:Butastur indicus
分類:タカ目 タカ科 サシバ属
全長は、雄は47cm、雌は51cmくらいの中型のタカ科の鳥です。
翼を広げると1m以上になります。頭は灰褐色で、目の上に白い眉斑があり、その他の部分は茶褐色をしています。生息域は低い山から丘陵などの林など。夏が終わるころ9月初旬に大きな群れを作って渡っていきます。
食性はヘビやトカゲ、カエル、ネズミや小型の鳥などの小動物やイナゴ、バッタなどの昆虫類が主なエサです。鳴き声「ピィー、ピィー」
学名:Strix uralensis
分類:フクロウ目 フクロウ科 フクロウ属
森林などに生息する。大型の鳥。夜の鳥の代名詞的な存在です。食性は主に小型の鳥や哺乳類等を捕らえて食べる。
近年、森林の減少に伴いによりその生息域が減少しており絶滅危惧種としての位置づけされているが、その反面、街中の樹木がそのまま残されている神社やお寺などで見かけることがある。
巣は樹洞(木の枝が折れることによって、幹に窪みができ穴になること。またキツツキなどの鳥によって掘られた木の穴のこと。
森林において野生動物の貴重なすみかになっていることが多い。)に作る。鳴き声はホー。ホー。
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