現在のページ : ホーム » カヤックに乗ってみよう! » フラットウォーター編
うまくカヤックに乗ることが出来たら、次は基本中の基本、フォワードストロークで実際にカヤックを漕いでみましょう。パドルの持ち幅は肩幅の外側に両手をあわせ、少し広がる程度がベストでしょう。(個人差があるので、決してよく言われている、パドルを頭の上に持ち上げたときに両肘が90゜とは限りません。)
まず両腕をのばし、上にきている腕が自分の目の高さが目安です。その手の方向に体をひねると、逆方向のパドルが自然と前に出ます。決して腕を伸ばしたり、曲げたりしてはダメです。どんなときでも、自分の体の正面にシャフトが平行にあることが(パドルが体と同体していることが重要です。)
手首を返して反対側のブレードで漕ぎます。このとき姿勢はそのままで、視線もそのままです。リバーカヤックは直進性よりも主に回転性を重視したカヤックですから、まっすぐにカヤックを進ませるには、しっかりとしたフォワードストロークが必要となります。カヤックを漕ぐ場合、よく自転車に例えれば分かりやすいのですが、自転車はペダルをしっかり漕いでいるほど、こけにくい。カヤックの場合も同じで、しっかりパドリングをしているうちは、そうそうはひっくり返ったりはしません。これは左右のパドリングをすることによって、カヤック本体がしっかりバランスが保てているからなのです。
※岸であらかじめパドリングの基本動作の練習をしておくとイメージがつかみやすいです。
背筋を伸ばし、あごを引き、肩の力を抜いて、自分が進もうとする方向に視線を置きます。下の写真のように後傾しすぎたり、前傾しすぎるのは絶対ダメです。あくまでも自然にカヤックの中心に重心がくるのが理想的です。
フォワードストロークでは左右のブレードを均等な力の割合で漕ぐということが、カヤックをまっすぐ進ませるコツです。
そのときに左右の体をひねることによって、バランスよくパドルが動きます。
決して腕・手だけで漕ないこと・・・。「ちょっとカヤックが右に振ったな・・・」って感じたら、左のストロークを少し緩めて、右のストロークを少し強く、長く入れます。
左に振ったら左、右に振ったら右というぐあいに修正しながら漕ぎます。こうして漕いでいるうちにだんだんとフォワードストロークの感覚がつかめてきます。
本来はどちらにしろ、ストロークすればカヤックはまっすぐに進みます。
カヤックは見た方向に進もうとします。超能力?いやいや、これは人間見た方向に体が自然と寄るからなのです。後で紹介しますが、僕たちがやっているカヤックのホールライディングという楽しみ方があります。
めちゃくちゃキープの強いホールなら話は別ですが、キープ力の弱いホールでは、ちょっとカヤックで流れに逆らうと、すぐにホールから出てしまいがちです。フリースタイラー達はその出やすいホールでも、ホールにとどまって何回も何回もカヤックを回してプレイをしています。
なぜなのか・・・?
これは彼らは常にカヤックの進行方向を見ているからなのです。
進行方向を見ることにより方向性が保たれ、キープ力の弱いホールでも連続でプレイし続けることが出来るのです。ですから全ての動きで視線「見る」ということは非常に重要なことなのです。カヤックの基本中の基本であるフォワードストロークも行きたい方向をしっかり見るということは言うまでもありません。
フォワードストロークが出来たら次は、スィープストロークに挑戦してみましょう。
スィープストロークはカヤックを操作するにおいて、とても重要な動きのひとつです・・・。
例えば障害物をよける場合などは、フォワードストロークでもかわせるのですが、スィープストロークが出来ると瞬時にカヤックを回転させ、カヤックの軌道修正をおこなうことができます。またエディ(川の流れ中で、流れが緩やかになっている部分、または川の流れとは逆向の流れになっているところ。)に入ったり、出たりするのにもスィープストロークの要素が必要となってきます。
聞きなれない言葉かもしれませんね。ドローストロークとは簡単言うと、カヤックの幅寄せ(横移動)です。
フォワードストロークが直進。スィープストロークは回転。そしてドローストロークは横にカヤックを動かすテクニックです。
まずパドルを横に突き出し、そのまま姿勢を変えずに、進ませたい方向に視線を向ける。必要な、エッジング(リーニング)をします。
フォワードストローク後にスィープストローク、ドロー(止まった状態では横方向に進まない)を入れます。そして遠くの水面から、自分の方へ引き寄せる感じで漕ぎます。
どちらかというと自分がパドルのほうへ行くイメージで漕ぐといいでしょう。少しづつカヤックが横方向に進みだします。
ドローストロークと同様にカヤックを横方向に進ますテクニックです。
エディなどでちょっとした横移動などをおこないたいときに有効なテクニックです。動きだすまで少し時間がかかるのですが、いろいろな場面で有効なテクニックの一つです。
まずパドルを立て、行きたい方向に視線を置き、少しリーニングをかけます。
そして移動したい方向につけたブレードを8の字を書くように動かします。そのとき反対側の支点となる手はしっかりと固定します。
ブレードで8の字を書く感じで漕いでいるほうは、漕ぐというよりも水を切る感じでパドルを動かすのがコツです。